口腔機能低下症・口腔機能発達不全症
口腔機能低下症・口腔機能発達不全症

お子様の成長過程で「食べる」「話す」「呼吸する」といったお口の機能が正しく発達していない状態を「口腔機能発達不全症」と言います。
口呼吸が習慣化すると、細菌やウイルスが直接体内に取り込まれやすくなり、免疫力の低下を招きます。また、顎の成長が遅れることで歯並びが悪くなる原因にもなります。
加齢とともに、お口の筋力や感覚が低下していく状態を**「口腔機能低下症」**と言います。これは「オーラルフレイル(お口の衰え)」とも呼ばれ、全身の要介護状態へつながる入り口として注意が呼びかけられています。
これらは単なる「老化」ではなく、適切なリハビリとトレーニングで維持・改善ができるものです。
お口の機能がどの程度保たれているか、あるいは発達しているかを確認するため、当院では以下の7項目を中心とした検査を実施します。
口腔衛生状態の検査
お口の中が清潔に保たれているか、乾燥していないかを数値化して確認します。
口腔乾燥の検査(ドライマウス)
専用の機器やろ紙を使い、唾液の分泌量を測定します。唾液不足は自浄作用を低下させ、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
咬合力検査(噛む力)
感圧フィルムを噛んでいただき、どこで、どのくらいの強さで噛めているかを可視化します。
口唇機能検査(唇の閉じる力・動きの検査)
いつもお口が開いてしまう「お口ポカン」のお子様や、食べこぼし・よだれが増えてきたご高齢の方を対象に、唇を閉じる力(口唇閉鎖力)を測定します。
舌圧検査(舌の突き上げる力・筋力の検査)
お口の中で最も大きな筋肉である「舌の筋力(舌圧)」を測定する検査です。特に「口腔機能低下症」の診断において、非常に重要な項目です。
咀嚼能力検査(噛み砕く力)
検査用のグミや食品を噛んでいただき、どの程度細かく砕けているかを評価します。
嚥下機能検査(飲み込む力)
問診やスクリーニングテストを通じて、食べ物が安全に喉を通っているか、誤嚥のリスクがないかを評価します。
検査結果に基づき、歯科医師・歯科衛生士が一人ひとりに合わせた「お口のリハビリプログラム」を作成します。
「お口ポカン」を改善し、正しい歯並びの土台を作るためのトレーニングです。
舌の正しい位置(上あごのスポット)を覚える。
お口周りの筋肉を鍛え、鼻呼吸を促進する。
正しい姿勢で、しっかり噛んで食べる習慣を身につける。
美味しく食べ続け、誤嚥性肺炎を予防するためのプログラムです。
飲み込む力を強化し、むせを防止します。
お口の乾燥を防ぎ、自浄作用を高めます。
滑舌をスムーズにし、コミュニケーションを楽しくします。
「口腔機能発達不全症」および「口腔機能低下症」は、一定の基準を満たす場合、健康保険の適応となります。
3歳頃からトレーニングが可能な場合が多いです。乳歯が生え揃い、意思疎通ができるようになったら一度チェックを受けることをおすすめします。
全く痛みはありません。測定器を噛んだり、発音したりする簡単なテストが中心ですので、リラックスして受けていただけます。
個人差はありますが、3ヶ月〜半年ほど継続することで、ご本人やご家族が変化を実感されるケースが多いです。毎日の積み重ねが大切です。
私たちは、単に虫歯を治すだけでなく、患者様が「一生自分の口でおいしく食べられること」をゴールとしています。
お子様の発達への不安、ご自身の加齢による衰え。どちらも早めに専門的なケアを始めることで、将来の健康状態が大きく変わります。「これくらいで相談してもいいのかな?」と迷わず、ぜひ当院のスタッフまでお声がけください。
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